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「うーーーー寒い」
「そうかな、そんなに寒くないと思うけど」
「お前はそうかも知れないけどすごく寒いよ」
「アーサーはどこに住んでるの?」
「俺か?俺はイギリスと言って正式にはグレートブリテン及び北アイルラ・・・・」
「もういい・・・よくわからないけどわかったから」
「そ、そうか?俺の住んでいる所も寒いけど比べ物にならないな」
暖炉の前で寒そうに震えている肩に、そっと毛布をかけた
「あ、ありがと」
「もうすぐ食事が出来るから」
「おう!朝から何も食べてないから助かるよ」
朝からって・・・・もしかしてずっと迷子だったのかな
僕の住んでいる所の料理は美味しい
特にクリーンな環境で育ったラムは定評があるしサーモンとかの魚介類もたくさん取れるし新鮮
でも、すごく寒そうだし今夜は暖かい煮込み料理にしよう
「あっ、そうだ」
「ん?」
「先にお風呂に入って温まれば?」
「えっ」
「家のお風呂は温泉だし、入りたかったんでしょ?」
「温泉が家にあるのか?」
「うん、はいタオル」
「サンキュー、じゃ先に入らせてもらうよ」
「うん」
差し出したタオルを嬉しそうに持って立ち上がった
あっ、言い忘れた
「あのさ」
「何だー?」
「お風呂は外だから」
「えっ!」
「裏だからすぐわかるよ」
「そ、そうか・・・・外か」
「うん」
「・・・・・・・・・・・・・」
動かなくなったし
もしかして怖いのかな
「こっち」
「お、おう!」
怖いならそう言えばいいのに何だか子供みたい
外って言ってもすぐ裏なのに
溜息をつきながらお風呂まで案内した
「ここ」
「何だ、すぐ裏かっ!」
「そう言ったけど」
「あははっ・・・・もう大丈夫だけど、熊とか」
「一応猟銃あるけど」
「出るのか!!」
「冗談なんだけど・・・・じゃ行くね」
「あ、ああ」
熊って・・・・・
確かに居るけどここまでは来ないし今は冬眠中なのに
でも、何となくこういうのって楽しい
誰かが一緒にいるってすごく暖かいと感じた
キッチンに戻り、味見をして火を止めた
「美味しく出来た」
いつもは一人だから適当だけど、今日は頑張って色々な料理を作った
口に合うかはわからないけど、きっと美味しいはず
暖炉に薪をくべて、アーサーが戻るのを待つ事にした
「はぁ~~~~」
朝から探していた温泉がまさか普通の家にあるとは驚きだ
でも・・・・正直助かった
朝から歩きっぱなしでアイスが居なかったら俺はあのままあそこで凍死していたかもな
いくら星が読めると言っても、さすがに夜まであそこにいたら雪の中に埋もれてしまう
でも・・・・周りは真っ暗で少し怖い
「ゆ、幽霊とか出ないよな・・・・・あははっ・・・」
怖いから早く出たいけど、気持ちいいからもう少し入っていたいしでも怖いし
「ねぇ」
「うおっ!!」
驚いた
急に声を掛けられて変な声が出た
「な、何だよ?」
「今夜はオーロラが出てるから」
「えっ?」
思わず周りをキョロキョロ見回してしまった
「一応言っておくけど周りじゃなくて空だから」
「そ、そんな事ぐらい知ってるよばかっ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「何だよ」
「別に」
そう言ってキッチンの窓を閉めた
「おおっ!!」
オーロラだ
初めてじゃないけどここから見るオーロラは格別だな
まさか温泉に入りながら見る事が出来るなんて俺はラッキーだ
しばらくオーロラを見つめ、体も温まったので出る事にした
さっきからいい匂いがしてるしお腹も空いた
アイスランド料理は初めてだから楽しみだな
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