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独り言
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俺はさ、お前が幸せならそれでいいんだよ。
そう……
それでいいんだ。
好きになっても上手くいかず、たとえ相手から思われててもそれはお前が望む恋愛じゃなかった……
そうだよな。
体だけで満足なんて、そんなの恋愛じゃない。
そんな事が散々続いて、それでお前は恋が出来なくなった。
沢山悩んで、頼れる人も失って……
将来寄り添う相手もおらず、子どもだって作れない。
『一生ひとりでいいんだ』
ずっとそんな事を言ってたお前がやっと見つけた運命の相手。
長年お前を見てたけどさ、あんな顔して笑えるなんて俺は知らなかったよ。
よかったな
本当に……
本当に?
なんで俺はあの日から時間が止まってるように感じてるんだろう。
心にぽっかり穴があいたような……なんて聞いた事があるけど、本当だな。
本当にぽっかり穴があいてるよ。
笑っちゃうよな。
なんで穴、あいてんだろうな。
毎日起きると自問自答している自分がいる。
お前が幸せなら俺は嬉しい。
嬉しい?
あぁ……嬉しいよ。
だって、あんな寂しいこと言うお前、本当は見たくなかったんだよ。
本気で人を好きになれてよかったじゃん。
よかったな──
嬉しいはずなのにな……
なんだろう、この気持ち。
ずっと気にかけてて、これでやっと肩の荷がおりた。
うん……
肩の荷が、とうとうおりちゃった。
何も無くなってしまった。
でも、嬉しそうに、幸せそうに、俺に会いに来てくれる姿を見ると本当に俺も幸せな気持ちになるんだ。
これは本当。
だから時折現れるこんな寂しい気持は、時間が解決してくれるよね。
もう一年以上も時間は経過してるけど、そのうち薄れていくはずだよね。
今だけだよね?
きっと「あんな時もあったよね」って笑って振り返る事、出来るよね?
ごめんな──
「お前が幸せなら俺は嬉しい」
なんて言っておきながら、こんな事思ってて。
もう少しすればきっと心から祝福できると思うから。
まだもう少しだけ、嘘……つかせてな。
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