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その一撃でロアは気絶して完全に動かなくなった
「やっと動かなくなったか……」
トトは気を失ったロアを担ぎ俺たちの元に戻ってきた
「ほら、気絶させたぞ」
そういってロアを陽さんに受け渡す
陽さんは気絶したロアを見てホッと胸を撫で下ろした
「ありがとう、トト。」
「ふん……」
そっぽを向くトトだが、彼の首筋からは未だに血が流れ落ちている
「トトッ!血がっ……!!」
俺はトトのそばによって破れた上着で流れる血を止血した
「いい。すぐに血は止まる
それより……ゆーま」
「ん?なんだ……、うわっ!!」
バサリと何かが顔にかかった
それを手にとって見てみると…
それはトトの上着だった
「それでも着とけ」
「でも……これじゃあ、トトが寒くなるじゃないか」
俺がこれを着るとトトは上半身裸の状態になってしまう
「俺はいいんだよ、別に。
ただ、ゆーまの裸を俺以外ののやつに見てほしくないだけ」
そう言ってトトはロアをおんぶしている陽さんを睨みつける
「??
……じゃあ、そんなに言うなら遠慮なく」
トトの上着を着て俺たちは寮の中に入る
薄暗いエントランスを歩いていると、陽さんが真剣な顔で俺たちに話しかけた
「……悠、トト。
部屋に帰る前にちょっと俺の部屋に来てもらえないか?
……ロアのことで話したいことがあるんだ」
素直に従って俺たちは陽さんの部屋に訪れる
リビングに案内されて、トトの格好を見た陽さんがフッと笑った
彼は自分の部屋に行き、黒い上着を持ってきてトトにわたす
「受け取れ。一度も使ってないやつだから
そのままじゃ寒いだろ?」
「…………。」
トトは終始無言だったが、受け取った上着を見て大人しく身に付けた
その後、陽さんは気絶したロアを部屋に寝かせて、リビングに戻ってくる
「待たせたな。
…あっちに座って話そうか」
目線の先には向かい合った2つのソファー。
陽さんに促され俺たちが座ると、彼は向かいのソファーに座った
そして豹変したロアについてポツリ、ポツリと話し始める
「今日のロアを見て分かったと思うんだけど……
彼は満月の夜なると、人を殺すことを快感に感じる 性格に変わるんだ。
……それが、ロアのシリーズ"ブラッドウルフ"の特徴」
ブラッドウルフシリーズ……
満月の夜になると残酷な人格に変化する人形か……
俺は真剣に、陽さんの話を聞き続ける
「……それでここからは、俺とロアが今まで隠してきた秘密を話そう。
俺がずっと隠してきた、ある出来事をな」
その言葉に俺は身体が強張る
だって目の前にいる陽さんは今までと違ってとても冷たい顔をしていたから
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