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52.ちっぽけな争い。
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「嫌ぁー!!ドラマ見るの!!」
「え~。おばあ様といっしょ見るのぉ~。」
「やだよ!そんな子供向けのやつ!!」
くっそ!
かれこれ10分は言い争ってるぞ!?
そろそろ譲ってくれてもいいじゃん!
早く見ないと終わっちゃう!
ほんっとうにコイツは昔から子供番組が好きなんだから!!
「もー、無理。」
「え?桜夜?」
「この時間からはアニメだから。」
「えぇ!?」
「カードファイトの男の子を拝む。」
何っ!?
そーいえば、桜夜のタイプそうな可愛い男の子がいた気がするけど!?
でもでも、そんなの見なくても目の前に超絶かわゆい僕がいるじゃん!?
何が不満なの!?
「僕で充分でしょ!?」
「黙ってリモコン寄越せ!!」
「い~やぁ~。」
TVのチャンネルで早くも争いが起きるとは…。
世界平和が難しいのがよく分かるよ!
「はいはーい。もめるならTV消すか、全然違う番組にしよーね。んで、ご飯出来たよ。」
「「「え!?」」」
ピッと画面が変わった。
「うーん。動物とかあんまり興味ないけど…まぁ、いいか。」
TVには、僕らの争いなんて本当にちっぽけだなぁ~と思わせる雄大な自然が映し出されてる。
「ライオンも食事中だし、早く食べよ。あ、俺のTVだからチャンネル権は俺にあるからね。」
くっ。
何で今日はそんなに強気なの!?
そんなこと言われたらなにも言えないじゃん!!
みっちゃんめ~。
「コンコンが見るなら見るぅ~。」
現金な奴め。
僕は他人の意見になんか流されないもん。
ぜぇーったい、ドラマが…
「まぁ、動物好きだしいいか。」
「僕も動物大好きぃー!!桜夜とお揃いだねぇ。」
桜夜が動物好きらしいから、この瞬間から僕も動物が大好きになりました!!
「あ、ラーメン美味しい??」
「おう。」
「すんごくおいしいよぉ~。」
むぅー。
みんなの争いをおさめて、お料理まで上手いなんて…みっちゃんめー!!
「マオちゃんは??」
「ぜ、全然美味しくなんかないもん!!」
僕のお料理の方が上手だし、僕の方が可愛いもん!!
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