アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
熱-4
-
「…ほらできたぞ」
「さんきゅ」
ネクタイを解くと、ふにゃと柔らかい笑顔を見せてくれる。
…こんなんだから嫌いになれないんだよな…
「っ…薬飲まないといけねぇから俺、お粥作ってくる。その間に着替えてゆっくりしてろ。
できたら持ってくるから。」
「…食欲、ない…いらない…」
「無理。食べて薬飲まねぇと熱下がんないだろ」
「………」
「わかったら大人しく寝てろ。」
「……ん…」
俺は部屋を出てキッチンに向かいお粥を作ることにした。
17年も一緒にいるからあいつが熱を出したときとか俺の親とか俺が看病してたからな…
自然とお粥の作り方とか、熱出したとき一通り何をすればいいかはわかってるし。
でも毎回熱を出して困るのがナツの食欲と薬だ。
普段はバカ食いするのに、熱が出たらバカみたいに食べなくなる。
そのうえ薬が大嫌いだ。
あんな体質だから薬は小さい頃から飲んでるし、普通は慣れるもんだとは思うけど…
なぜかナツは薬が嫌いなのだ。
いや、でもさすがにもう高2だしな…
大丈夫だろ。
そう思いながらお粥をちゃっちゃと作った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
15 / 49