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ヒーロー
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《先輩の事探さなくていいよ。きっとあっちも僕に会いたくないだろうし。あと今日は先に帰るね。ごめん》
メール送信と
いつもの帰り道が、1秒1秒がすごく長く感じる
いつもは、この隣には…
『宇井、好きだ』
あーあ
やっぱりダメだなぁ僕
最近やっと佑の事ふりきれたのになー
どうしてくれんだよ、あのバカ。
「…くっそ…止まれよ…なんで出てくんだよ…バカ、バカ…」
「あれ〜?おじょーちゃんどーしたの?あ、もしかして降られちゃったの?おじちゃん達が慰めてあげよーか?」
「…邪魔」
どいつもこいつ
「あ?」
ほんっと
「真っ昼間から酔っ払ってんじゃねえよクソジジイ。邪魔だっつってんの。どけよ」
イライラする
「なっ?!て、てめぇ、調子に乗ってんじゃねえよ!?」
あ、やばい
僕喧嘩とか出来ないんだよね。
あーあ
やっぱり、佑が帰ってくるの待ってれば良かったかなぁ…
僕は目をぎゅっと閉じた
きっと痛いのは一瞬だ。大丈夫。
ガッ
人が殴られる音。
聞きなれた音。
「…っ…あ、あれ…?」
痛くない…?
殴られてない…?
ぎゅっと閉じてた目をゆっくり、恐る恐る開く。
「大丈夫か。宇井。」
なんなんだよ。あんた。
こんな少女漫画のヒーローみたいに現れてさ。
「な、に、かっこつけてんの。バッカみたい…」
あ、雨、降ってきた。
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