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わかんねえんだよ!
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「ねえ、どうしてアメリカの事黙ってたの?」
「っ!な、なんで、知って…」
「はぁ…」
鈴は呆れたような顔をして大きな溜息をはいた。
ねえ、なんでそんな怒ってんの…?って聞こうと俺が口を開こうとすると
「ねえ、僕たちって恋人、だよね?」
と、鈴は悲しそうなか細い声で俺に聞いて来た。
恋人だけど…
「言ってくれなかったって事は、所詮僕はその程度のものだった、って事なの?」
「そんな事?!」
「ねえ、じゃあ、どうして?」
鈴の目は怒りと悲しみがぐちゃぐちゃに混ざった様な目だった。
“所詮その程度のものだったの?”
そんな訳ないだろ…?
俺は鈴の事大好きだよ?
自分なんかより鈴の方が全然大事だよ…?
でも、確かに、俺は鈴に相談もせず、ずっとこの事を隠してた。
もしこのまま、事がばれてなかったら、俺、鈴に黙ったままアメリカに行ってたのかな…?
「永瀬。僕達、もう他人じゃ無いんだよ?」
分かってる。
そんな事分かってる。
「ねえ、永瀬なんか言っ…」
「あぁ、もう!!うるさいなぁ!俺だってわかんねえんだよ!いきなり5年もアメリカ行くとか言われて!人とだって付き合ったりするの初めてだし…藍さんに恋人なんだから迷惑かけてもいいって言われたけど、迷惑かけても嫌われたらどうすんだよ?!もう、何が何だか俺にだってわかんねえんだよ……あっ…」
し、しまった…
つい、勢いに任せて言ってしまった。
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