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爽やか×根暗
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俺の口癖。
「ずっと一緒にいような」
多分、一日に一回は言ってる。
嬉しい時、悲しい時、ふと目が合った時。
俺の魂の叫び。
全俺を投入して、言ってるんだぜ?
それに対して、タケの反応はいまいちだ。
ただ笑うか、頷くか、たまには「ああ」「そうだな」って言うくらい。
ちょっと、いや、だいぶ寂しい。
タケは中1ん時に引っ越してきた。
そっから、4年間、一番の親友だ。
親友・・・なんだよなあ。
俺としては、さ、なんかさ、ちょっと・・・違うんだけど。
たまにさ、一人でシた時に、タケの顔とか、体とか、思い浮かべちまうんだよな。
眼鏡を取る仕種や、ぼんやり外を見ている横顔なんかにドキドキするし。
彼女とか作っても、結局あんまり好きになれなくて。
エッチとかしたいと思わなくて。
だからさ、多分、好きなんだと思う。
タケのこと。
でもさ、でもさ、そんな事言ったら一緒にいられなくなっちまうかもしんねえじゃん?
だからさ、俺は言うんだ。
「ずっと一緒にいような」って。
俺の思いを込めて。
伝われって、願いを込めて。
また今日も、シンは言う。
「ずっと一緒にいような」
女子がきゃあきゃあ騒ぐキメ顔で言う。
相変わらず、馬鹿だ。
ため息が出ちゃう。
いや。
勉強はね、そりゃオレよりは馬鹿だけど、それなりにできるし。
バスケをしている時は、すっげえ頭イイと思う。
観覧席から見ていると、あいつを中心に試合が回っているのが良く分かる。
でも、馬鹿だ。
一緒いたいと何度も言う。
そう言いさえすれば、願いさえすれば、それが適うと思っているんだろうか。
待ってるだけなんて、本気なのかどうかすら怪しい。
そんな馬鹿なシンが好き。
彼女なんて作って、すぐに分かれて、照れくさそうに笑っているシンが好き。
どっかに監禁してやろうかなんて、たまに暗い衝動が働くくらいには好きだ。
シンを追いかけてこの高校に進路を決めたし。
大学は流石に同じは無理だから、シンの志望校の周りをチェックしている。
一緒にいる為に、できる事は全てする。
だって、側にいたいから。
ずっとなんて、あやふやな単位じゃなくて、一生。
死ぬまで。
死が二人を分つまで。
一緒にいる為に。
取りあえず、今はシンの部活が終わるのを待っている。
オレは、できる事は全てするよ。
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タケの重たさよ。
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