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鈴木くん。拓海side
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「…307号室の三國です…はい、目を覚ましました」
ガチャ、内線電話が元の場所に戻されて、しばらくしてパタパタと忙しない足音が聞こえる。
俺はというと、看護師さんを見るまでは病院にいるという実感はなかった。
「…右脚の脛の骨、ここが折れてるけど、他は異常ないから大丈夫ですよ。」
若い看護師さんの説明を聞いて、自分の脚を見る。
白いギプスで固められていて、力を入れると……いてぇ。
親が迎えに来れば、家に帰れるとのこと。
ありがとうございました、とお礼を言うと看護師さんは笑顔で会釈をして出て行った。
………と、ころで。
「…鈴木くん?…手、もういいよ?」
「…えっ?!あ、うん…ごめん…」
ぱっと手を話して、怪我した俺より真っ青で苦しそうな顔の鈴木くん。
きっと、自分のせいで俺が怪我したとでも思っているんだろうな。
そんなこと、ないのに。
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