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見かけた奴。拓海side
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「ナイスファイッ!…よし、休憩っ!」
「ナイスファイトです!」
キャプテンが言った言葉をやまびこのように繰り返す下級生。
運動部ではよく見る光景だ。
「はぁ、きっつー…」
身体が熱く、汗が止まらない。
崩れるようにドアの前に座った。
ふと、外を1人、見覚えのある奴が走っていった。
胸騒ぎがする。
そいつは校舎に向かっていった。
「キャプテン、休憩って何分くらいですか?」
「そうだな…あと10分取るか。皆、水分補給をしっかりしろよー!」
隣に座るキャプテンに尋ねると、よほど辛かったのかいつもより休憩が多い。
「…キャプテンすいません、俺ちょっと行ってきます。休憩時間内には戻ります」
「…?おう、間に合えば許す!」
体育会系バリバリのキャプテンは心が広い。
休憩時間内に戻ればいいとか。
でもありがたい。
俺は校舎に向かった。
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