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帰り道。拓海side
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「…帰ろっか。」
部活が終わり、制服に着替えた俺に俊哉が言う。
最近思うのは、俺と俊哉の関係が微妙だなってこと。
遠慮してるわけじゃないのに遠慮してるように感じたりする。
ギクシャクってわけでもないのに。
「俊哉、冬休み俺んち泊まらない?」
「…どうせ課題教えて、とかでしょ」
「ばれてる…!」
自分の気持ちなんて押し込めて、約束をつける。
好きだって思ってしまった以上、 近づきたいなんて気持ちも止まらない。
それでも、今のままでいたいから。
俺は課題っていう理由をつけて俊哉といる時間を作る。
「良いよ、暇だし」
「よっしゃ!」
俊哉が軽く笑って、OKしてくれた。
そのときに頬にキスをされたことを思い出した。
俺は見たわけじゃなくて、聞いただけだけど。
「…?」
「動かないで、汚れてる」
汚れてなんかいないけど、頬に手を伸ばして親指でこするようにした。
本当は上書きしたい。
出来ない俺の精一杯。
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