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午後の仕事も漸く終わり、家路につく。
全く。昼は高橋のせいで散々だ。こっちは真剣に悩んでいるのに。
「あの!豊くんのお兄さん…ですか?」
家の前に着くと、女の子に話しかけられた。
豊と同じ高校の制服を着ている。
「いや、僕は豊の父だけど…君は?」
「あ!お父さんだったんですね!ごめんなさい!」
ぺこり、と頭を下げる女の子。
素直で可愛い子なんだとすぐにわかった。
「私、豊くんとお付き合いさせてもらってる西島 さりなっていいます!」
「は?」
この子は今なんと言った?
豊と
付き合ってる…?
「えっと…急な挨拶になって申し訳ないんですが…実は豊くんとケンカしちゃって…謝りたいんですけど電話にもメールにも応えてくれなくて…」
尚も続けるさりなちゃん。
ドクンドクン、と嫌な感じに心臓が早く脈打つ。
いけないのはわかってる。
でも…ごめんね…。
「そっか…事情はわかったけど、今日はもう遅いから帰りない。豊には伝えておくから」
「あ…そうですよね…ごめんなさい!帰ります!
じゃあ、また!」
さりなちゃんはまたぺこり、と頭を下げて帰って行った。
それを見送ると俺は急いで家に入った。
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