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【番外編】父の日
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コンコン、と豊の部屋のドアをノックする。
「…豊…いるか?」
シーン
やっぱり無視か。
まぁ、このくらいは予想通りだ。あいつもバツが悪いのだろう。
無視されようとも、俺は豊に伝えなきゃならないことがある。
「…豊…プレゼントありがとな!嬉しかった…あと、俺は…その…お、お前のこと嫌いになんてならないからな!むしろ、その逆っていうか…えっと…その…お、俺はちゃんとお前のこと好きだから!!」
言った!
言ってやった!
頑張ったぞ、俺!
顔が熱い。でも豊が見てないんだ、そんなの構わない。
「…そ、それだけだから!じゃな!」
俺はそそくさとその場を後にしようとした、
その時
「親父!!」
ガチャッと勢いよくドアが開き、豊が出てくると俺を後ろから抱きしめてきた。
「ゆ、豊!?」
「…ねぇ、さっきのほんと?」
「さっきって…」
まさか…
「俺のこと好きってやつ…ほんと?」
やっぱそれか!
「…お、おう…」
「もっかい言って?」
「は!?な、なんで!」
あんなこっぱずかしいセリフをもう一度言えとか鬼ですか!?
「ね、お願い…ダメ?」
耳元でそんなこと言われたら…
NOと言えるわけがない!!
「……………好きだよ………………」
ものすごく小さい声で言うと、フッと豊が小さく笑ったのがわかった。
「俺も、太一さんが好きだ」
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