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プレゼント〜それぞれが望むもの〜 湊翔視点
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2人からのプレゼントは凄かった...いろんな意味で。
俺があげるプレゼント、喜んでくれるかな?自信が無い。
「ねぇ、俺もプレゼント渡していい??」
「湊翔くんも俺になんかくれんの??!」
「うん。俺まだ渡してないから。」
と言うと、碧都には欲しがっていたスマホのカバーとセルカ棒をあげた。
「おー!ラッキー!!セルカ棒手に入れられた♪湊翔くんありがとう。」
喜ぶ碧都。これで調子にのって自撮りをたくさんしそうだ...。
「う、うん。じゃ、これは響也に。響也がくれた物とは釣り合わないんだけど...」
「ばーか。気持ちの問題だろ?お前が俺に何かあげたいって思ってくれただけでじゅーぶんだ。」
優しいなぁ...。
ちなみに中身は黒革の手袋とハンカチをあげた。
俺なりに大人っぽい響也に似合うようにセレクトした...つもり。
「俺こんなかっこいい手袋持ってないからすげー嬉しいよ。ありがとな。」
といい、響也は軽く微笑んだ。
どうやら2人とも気に入ってくれたようで安心して肩の力が抜けた。
「ねぇーねぇ!せっかくセルカ棒くれたんだから、これ使って3人で写真とろー!!記念に!!」
「後でな。先片付けするそ。碧都、自分が飲んだ酒は自分で片付けろよ?」
「よーかいっっ!」
碧都が調子よく返事をする。
俺も片付け手伝わないと...。
それにしても、2人とも俺なんかにこんな凄いプレゼント渡してくれちゃって良かったのかな...。貰っといてあれだけどさ。
ほんと2人と一緒にいれて良かった。2人とも俺の大事な自慢のお兄ちゃんだ。
...そう、2人とも俺の大事な...お兄ちゃん。兄のような存在と弟のような存在。それは出会った時から変わらない。そして、変わることはありえない。親が死んだことによってその事はさらに肯定された。
つまりは『弟』としてしか見てくれない。
響也の隣には綺麗な大人な女の人がお似合いだ。
わかっているのに、筈なのに、響也にもっとちゃんと見て欲しくて、それでなのか、響也がネックレスをくれただけなのにすごく喜んで、馬鹿みたいに舞い上がっている自分が居た。
こんなダメで汚れた弟でごめんなさい...。
気持ちだけでも言えたらどんなに楽か...。でも、俺のこの意地っ張りな性格上それは不可能に近い。自分が恨めしかった。
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