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対話 by響也
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正直アイツが目の前に現れた時殺してやりたくなった。
俺から湊翔を奪った。
俺から大切な人を奪った。
俺を孤独にした。
コレを許すなんて死んでもしたくない。
口と態度では冷静を装うが正直限界だった。
あの後、2人で話したいと言い出してきた。
行ったほうがいいと思い冷静に了承の言葉を述べる。
しかし少しでも行きたくない、嫌だ。と思ってしまった俺はまだまだ子供なのだろうか。
2人のみだと争いが起きる危険があるため旭陽さんに付き添ってもらう。
「じゃ、早速話をしよう。」
「……こういう時はあまり気が長くないので。」
「あぁ。今湊翔は知ってると思うが俺の部屋にいる。胸糞悪い話、湊翔とヤった。」
「そういう話なら帰っていいですか。」
……俺の中の嫉妬心がフツフツと湧き出る。ちゃんと自分の想いに素直にならなかった俺も悪いが……。
でも、湊翔をホントに自分だけの物にしていればこんなことにはならなかっただろうか。
「まて、続きがある。今まで俺はいろんなヤツをそうしてきた。でも、湊翔は違ったんだよ。なんとなく酷くできなくて、……気づいたらアイツが好きになってた。」
……クソか。
「やりませんよ。湊翔は俺の物です。」
「自分の想い伝えられてねぇヤツが言うかよ。」
そこを指摘されると痛い。
「好きになったからなんです?湊翔を返さないって言うわけですか?」
そんな事言ったらぶん殴るけど。
「逆だ逆。アイツは心底お前のことが好きなんだな。俺はアイツに会って初めて恋ってモンを知った。それと同時に恋の痛さを知った。はっ、キモイだろ? 毎日のようにお前のこと想ってる目を見ると無意識に辛くなってたんだ。」
「……知らなかった。」
「ハハッッ!湊翔があれほどお前が好きっていうオーラ出してんのに気づかねぇとか鈍感もいいところだな。……ほんと、お前らが羨ましい。」
「……で、お前は結局どうしたいんだよ。」
「俺はな、必ずお前に湊翔を返す。その代わり返すまでは俺のモノにさせてくれよ。やっと大切な事に気づけた気がするんだ。」
その目は俺と同じ、湊翔に恋心を抱いて苦しく思う目だった。
「わかった。……お前のことを許すつもりなんてない。でも少し思ってたお前と違って、少しだけ親近感沸いたよ。湊翔をよろしく頼みます。」
俺達は同じ人を大切に想う人を壊れないように守ると今ここで誓いあった。
了承の意を込めて強く握手をした。
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