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(やばい、忘れてた…)
一気にテンションが下がる。
みんな一斉に着替え始める休み時間。
(…どうすっかな…)
体育が嫌なわけじゃない。
バスケ楽しいし。
問題はその前だ。
「着替え」という最大の難関。
昨日の真山のお仕置きが効力を発揮するときが、ついにやって来てしまった。
(やだなぁ…)
なんて、いくら思ってもどうにもならないから、普通に着替えるんだけど。
誰にも見られませんように。
「あずにゃーん」
ほらもう、こういうときに限って。
ぱたぱたと、森下が駆け寄ってくる。
「あずにゃんも、ちょこれーと食べる?」
「あぁうん、ありがとう…」
「あれ?あずにゃん、それ…」
「っ……!」
俺の首の辺りに、森下の視線が注がれる。
気付かれたんじゃね?
いくら何でも早すぎじゃね?
「ぼくとおそろいだねー♡」
「……は?」
お揃い?
どういうことだ?
「ヒロ、早く着替えないと遅れるぞ」
すでにジャージ姿の宮部が、森下に声をかけに来る。
はっとして、森下は慌てて着替えに戻った。
「ごめんな、着替えてたのにヒロが邪魔して。何か余計なこと言ってなかった?」
「いや、別に…チョコくれただけだよ」
宮部は相変わらず、森下の保護者みたいだ。
恋人、兼お兄ちゃんって感じ。
今だって、まるで弟に向けるような眼差しで森下の着替えを見守って……
(あぁ、だめだこいつ…)
めっちゃニヤニヤしながら見てる。
変態か。
なんでこいつこんななのに模試の成績とか神懸かってんのかな、ムカつく。
「昨日、ヒロが家に泊まりに来たんだけどさ」
「あ、うん」
片時も森下から目を離さずに話し出す宮部。
すごく気持ち悪い。
「背中とか痕つけたの、わざと。今日、体育あるから、みんなに見えるように」
「え……」
いやいやいや、待って。
発想が真山と一緒…っていうか宮部すごい気持ち悪い、何これ。
すごい気持ち悪い。
「あ、別に俺の趣味じゃないよ?ヒロが羞恥プレイ好きだから付き合ってあげ…」
宮部が、ぱっと俺を見た。
視線は首筋に注がれている。
嫌な予感がした。
「…お前も羞恥プレイ好きなの?」
「なっ…!?」
ぶわっと嫌な汗をかく。
顔が熱い、やばい。
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