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チョコレート味
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「べっ…別に好きじゃないけど…」
しにたい。
いや、本当に好きじゃないから!
図星だから声が上ずったとか、そういうことじゃないから!
ただ、宮部に見つかったからテンパってるだけで……
「ふーん?」
「信じてないだろお前!俺は本当にそんな趣味ないから…っ…」
「わかったよ。みんなには秘密にしとくから大丈夫」
「…お前、バスケのとき覚えてろよ…」
「なんで!?」
だって、ぜってー信じてないじゃん。
俺は森下と違うのに、羞恥プレイで興奮とかしないのに。
キスマークなんて、誰かに見られても全然嬉しくないのに。
「こーくん、お待たせー」
「おー」
着替え終わって、ぱたぱたと駆け寄ってくる森下。
ぱっと見、ドMとは思えない可愛さだ。
本当にたちが悪いと思う。
「行こー?」
「ん。じゃあ藤川、先に体育館行ってるから」
手を繋いで、教室を出ていく二人。
俺もそろそろ行かないと。
森下にもらったチョコを口に入れてから教室を出ると、廊下に真山が立っていた。
「あれ、真山…まだ行ってなかったの?」
「うん」
「…もしかして…待っててくれてた?」
「どっちだと思う?」
いたずらっぽく笑う真山。
待ってたよって言ってるようなものだ。
それにしても、なんでよりによって廊下で…教室のほうが暖かいのに。
「ごめん、遅くなって…」
「ううん。行こう?」
ナチュラルに手を繋がれて、一緒に体育館に向かう。
顔赤くないかな。
「ねぇ、藤川」
「ん?」
「それ、誰かに見られた?」
それって、キスマークのことか。
他人事だと思って…
「……宮部と森下に見られた」
「ふふ、何か言われたの?」
「いや、なんていうか…」
思ってたより大事にはならなかった。
あいつらも、俺らと似たようなことしてたからな…まぁ、もっとレベル高かったけど。
「恥ずかしかったけど大丈夫だったよ。宮部も秘密にしてくれるって言ってたし」
「ふーん…」
「…え、真山…?」
「ん?」
「…どうされたんですか…」
階段の踊り場。
ジリジリと、壁に追い詰められる。
これは授業に遅刻するフラグだ。
「まや…っ…」
名前を呼び終わる前に、キスされた。
両手を押さえ付けられて、動けない。
「っ…ん……」
すぐに舌が入り込んできて、体から力が抜ける。
真山の舌の感触に、チョコレートの味が混ざって。
気持ちよくて、クラクラした。
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