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ホモ要素多め
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「藤川ー!…あれ、お邪魔だった?」
「なっ、成宮…!?」
突然、俺の名前を呼びながら、成宮が教室に入ってきた。
隣のクラスもホームルームが終わったんだろう。
(めっちゃ恥ずかしい、やばい…!)
「な、なんで来たんだよ成宮!」
「ひどい!俺とラーメン食いに行く約束は!?」
「あぁ……」
すっかり忘れてたわ、ごめん成宮。
でも、今日は真山と帰る約束しちゃったからな…。
「悪りぃ、明日とかにしてくんね?」
「えぇーつまんなーい」
むぅっと頬を膨らませる成宮。
それ以上は何も言ってこないところを見ると、俺が真山と抱き合ってる今の体勢に関しては、特に疑問はないらしい。
相変わらず、ちょっと人よりずれてるな…。
「ごめんね。今日は藤川は俺のなんだ」
「なっ…!?」
なに言ってんの真山。
ぶわっと顔が熱くなる。
いや、嬉しいんだけど、もうちょっとこう…言い方ってものが……
「…もういいもん、林に慰めてもらうもん」
拗ねたようにそう言って、近くにいた林に抱きつく成宮。
林が思いっきり舌打ちする。
「うざい、成宮」
「ああああひどい!」
いや、そう言われると思ったよ。
なんでよりによって林に慰めてもらおうと思ったのか謎だよ。
「誰か、俺を慰めてくれる人いないの!?」
「はーい!」
「中田ああああ好きいいいいい!!!」
熱い抱擁を交わす二人に、林がまた舌打ちする。
訳わかんないな、この状況…。
「…ここ、ホモしかいないの?」
「失礼な!俺はホモじゃないよ!」
「バカは黙ってろ」
「はい…」
林に理不尽に言いくるめられて、しゅんとする成宮を、すかさずなでなでして慰める中田。
それを見て、またイラッとしてる林。
なんか今日は、いつにも増してカオスだなぁ、と、真山の腕の中でぼんやり考えた。
「なぁ、盛り上がってるところ悪いんだけど、俺らそろそろ帰るね」
「みんなばいばーい♡」
ひとしきりイチャイチャし終わったらしい二人が、手を繋いで帰っていく。
それを見て、みんなもだんだんと正気を取り戻した(?)。
「俺も部活行かなきゃ」
「えー…林は?」
「バイト」
「え、じゃあ駅まで行くの!?」
「…行くけど」
「じゃあいっしょに帰ろー?」
「やだよ、成宮と一緒なんて」
「…………」
「…あー、めんどくさ……駅までだぞ」
「え…ほ、ほんと!?」
「本当だから泣くな。うざい」
「やったぁー!林だいすきー♡」
「やめろ、暑苦しい」
…というわけで、帰りは林が成宮のお世話をしてくれるらしいので、ちょっと安心する。
まだギャーギャー言いながら、三人も教室を出ていった。
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