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本当の気持ち
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「…なんで正座なの?」
「…………」
真山の部屋。
真山に言われて、ぎこちなく足を崩す。
(…心臓が出そう……)
何これ。
すげードキドキする、しぬ。
絶対もたないよ、こんなの…。
「ふふ、大丈夫?」
「…………」
大丈夫なわけないだろ。
口の中がカラカラで、声も上手く出せない。
俺、やばいんじゃないか…?
「おいで」
優しく抱き寄せられて、大人しく真山の腕の中に収まる。
いつもは安心するけど、今日はちがう。
頭の中が真っ白になった。
「…藤川。本当の気持ちを聞かせて」
「へ……?」
「俺に気を遣う必要はないから…ちゃんと答えて。本当にいいの?」
真山は、あくまでも優しくて、落ち着いてて、俺よりずっと大人で。
なんか悔しいな。
「……俺は……」
どくん、と心臓が大きく跳ねる。
俺の、本当の気持ちは?
「……好き。真山」
一際小さな声が、部屋に響いた。
ちゃんと届いたか不安になって、きゅっとしがみつく。
「……真山と…したい、な……」
最後のほうは、本当に小さい声になっちゃったけど。
精一杯だった。
これが、今の俺の本当の気持ち。
「…わかった」
小さく笑って、俺の頬に触れる真山。
ちゅっとキスされて、さらに強く抱きしめられる。
体から力が抜けてく。
「ありがとう、ちゃんと言ってくれて」
微笑んで囁く真山は、なんだか吹っ切れたような表情だった。
それを見た俺も、だんだんと変な緊張が解けてく。
「…真山……」
そっと首に腕を回すと、もう一度キスしてくれて。
久しぶりの舌の感触に、頭の芯が痺れて、溶ける。
「っ…ふ…ぁ……」
苦しいけど気持ちよくて、何度も唇を重ねる。
息継ぎの一瞬がもどかしい。
足りない、もっと欲しい。
「…はぁ…っ…真山……」
しばらくして唇を離すと、真山が薄く笑った。
指先が俺の腰を撫で上げて、小さく反応してしまう。
「…大胆だね、藤川」
「え……?」
真山に言われて、ようやく気付いた。
夢中で唇を求めた俺は、いつの間にか真山を半分押し倒すような格好になっていた。
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