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本日の授業が終わりました。
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…はい。倒れそうマジで。
朝飲んだ薬、切れてきてるんだろうな…。
「お前、一人で帰んの?」
「んー」
「大丈夫かよ」
「大丈夫」
みんな、部活やらバイトやらあって忙しいし。
俺のためだけにサボってもらうわけにはいかないし。
「俺、駅まで送ってこうか?」
「いや…電車さえ乗れれば帰れるし平気」
「…そっか。気をつけてな」
「心配だから、家ついたらちゃんと連絡して」
「無理すんなよ?」
「ありがとうお前ら好き」
「オレも♡」
「俺も好き♡」
何この茶番。
でも好きなのは本当。
頑張って無事に帰ろう。
つっても、精神論だけじゃどうにもならないこともあるわけで。
(あー…だりぃ……)
駅に着く頃には、熱で頭がぼーっとして、かなりフラフラだった。
体が重い。頭も喉も痛い。つらい。
「…はぁ……」
げほっ、と大きな咳が出た。
くしゃみと咳のたびに頭がガンガンして、壁に寄り掛かる。
(…しにそう……)
割とマジで。
病院行ったほうがいい気がしてきた。
でも今日はもうそんな時間ない。
次の電車が来るまで、あと6分。
少しでも人の少ない車両に乗ろうと、再びホームを歩き出したその時。
ぐらりと、視界が歪んだ。
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