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普通に接したい藤川くん
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「あ、おかえり」
「ただいま」
リビングに戻ると、真山が声をかけてくる。
できるだけ普通に…できてる自信はあんまりないけど。
「水飲んだほうがいいよ。風呂上がりは血液がドロドロになる」
「マジで?ありがとう」
真山から水を受け取って飲んだ。
いろいろ勉強になるなぁ、と素直に感心していると、ソファに座るように言われた。
「なに?」
大人しくソファに座る。
普通にできてるかな。
「髪。もっとちゃんと拭かないとだめだろ?風邪ひいてるんだから」
そう言って、タオルでわしゃわしゃされる。
そう言えば俺、風邪ひいてんだよな……別のことで頭がいっぱいで忘れてた。
「体調は?」
一通り髪を拭いてくれた真山に、ぽんぽんと頭を撫でられる。
またかよ。
さすがに慣れろ俺。
「んー、だいぶ良くなった」
……慣れねぇよ。
顔がすげー熱い。
何だよこれ。
「そうか、よかった。ちゃんと温まったか?」
「うん」
「暑い?顔赤いけど」
「…………」
うるせぇばーか。
誰のせいだと思ってんだよ。
「……大丈夫」
「そう?じゃあ、俺も風呂入ってくるから…部屋で暖かくして待ってて」
「うん」
こくんと頷くと、立ち上がって浴室に向かう真山。
俺も部屋に戻ろうと、ソファから立ち上がった。
「あ、藤川」
「ん?なに?」
「スウェット。似合ってるよ」
「え?あ……」
俺にそれだけ言うと、ガチャ、とドアが閉められた。
たったそれだけ。
なのに、一瞬で体が熱くなる。
意識しないようにしてた真山の匂い。
「……ばか。ずるいんだよ」
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