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ドキドキ
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……だめだ、今になって急に現実感が押し寄せてきた。
ベッドに入って、隣にいる真山を見ると、少し前の自分の言動を本気で後悔する。
(こんなに近いなんて……)
足元的な意味では大丈夫でも、俺の心臓が大丈夫じゃない。
ただでさえ真山のパジャマと真山のベッドで、くそ恥ずかしいのに。
今の状況を冷静になって考えると、軽く目眩を覚える。
眠れるのか俺?
「眠れそう?」
「…えっ、と……」
ついさっき、動揺してるのを誤魔化すために、咄嗟に「眠い」って言ったのを思い出して、自分で自分にツッコミたくなる。
夕方からがっつり寝てたくせに何言ってんだ俺。
ぜんぜん眠くねぇわ。
「眠くないなら無理して寝なくてもいいよ。明日は休みだし」
何事もなかったかのように言う真山。
元はと言えば、俺が眠いって言ったから寝る準備始めたのに。
(…忘れてる…わけないよな……)
布団の上で、スマホを見ながらゴロゴロしてる真山を見る。
きっと、気付いてないフリしてくれてるんだろう。
(……優しいな)
まただ。
きゅぅっと胸が苦しくなる。
だめなのに。
わかってるのに。
「あ、そう言えば…藤川、体調は?」
「あー、だいぶよくなったよ。まだちょっとだるいけど」
「そうか。体冷やさないようにな」
「んー。サンキュ」
(……………)
気付かれないように、小さくため息をつく。
風邪で優しくされてるから、勘違いしてるだけ。
好きなわけない。
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