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ドキドキ
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「あ」
「あ……」
二人で家を出て、駅に向かった。
ちょっと歩いたところで、真山が立ち止まる。
同時に硬直する俺。
(…でけぇ……)
目の前には、180…いや、多分もうちょいある。
とにかく背が高い、威圧感のかたまりみたいな人が立っていた。
「……誰、それ?」
先に口を開いたのはその人。
白に近いような、かなり明るい金髪に、ジャラジャラした両耳のピアス。
すげー整った顔立ちにガッツリ睨まれて、何も言えなかった。
「…関係ないだろ」
「ぁあ?」
冷たく言い放つ真山。
あんまり仲良さそうに見えないけど、知り合いなのか…?
「誰だって聞いてんの」
「友達だよ」
「嘘つくんじゃねぇよ。どう見ても朝帰りだろ」
「なっ…!?」
待って待って待って。
朝帰り…!?
俺ら今、そんな風に見えてんの?
男同士なのに?
「…誰だよ、てめぇ」
「やめろ、雅」
「うるせぇんだよ。黙っとけメガネ」
「…!?」
理不尽なあだ名(?)を付けられる真山。
ちょっと面白くて笑いそうになる。
じゃなくて、この人は「みやび」って名前なのか…?
「…こんなチビのどこがいいんだよ」
「なっ…!」
なんだこいつ、ムカつく。
初対面でいきなり、人のことチビって。
まぁ確かに、この中じゃ一番背低いけど…少なくともチビではない。
たぶん、世間一般では。たぶん……。
「お前には関係ないって言ってるだろ。……行くぞ」
真山が、俺の手首を掴んで歩き出す。
思いっきり舌打ちが聞こえる。
その後は、何も言われなかったし追いかけてくることもなかったけど…びっくりしたのと、真山に触れられてるので、駅に着くまでずっとドキドキしていた。
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