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「おはよー藤川ー」
「あずにゃんおはよー♡」
「……はよ」
「どうした?」
「いや、ちょっと…昨日のバイトが……」
店で会った途端、店長に「この間、電話の向こうで何してたの?風邪ひいてんのにお盛んなの?お前彼女いないって言ってなかったっけ?彼女できたの?風邪ひいてんのに容赦してくれない情熱的な人なの?」って聞かれてくっそ恥ずかしかった。
(でも、本当のことなんて絶対言えないから……)
彼女じゃないですすみません、あれは事故なんですって言っといた。
どの辺が事故なのかわかんないけど。
でも不可抗力だったから…あれは俺悪くないよな…?
「あずにゃん大丈夫ー?」
「んー……」
「あ、真山だ」
「…っ…!」
突然、耳に飛び込んできた名前に、ぴくっと反応する。
後ろを振り返ると、真山が教室に入ってくるところだった。
「おはよー真山!」
「おはよう」
こっちを見て微笑む真山。
笑ってる顔は今日も可愛い。
「…真山って、やっぱイケメンだよな」
「うん。女子が騒ぐのもわかるわ」
少し離れた場所から聞こえる会話に、なんとなく気分が沈んでく。
イケメンなのは前から知ってたけど…性格までいいなんて、みんな昨日まで知らなかったくせに。
「オレ今度、真山に勉強教えてもらおっかなー」
「えー、俺も教えてほしい」
「あとで真山に聞いてみようぜ!」
(…一気にみんなの真山になっちゃったなぁ……)
思わず、小さくため息をつく。
この間までは、俺だけのだったのに。
見苦しいってわかってるのに、それでも嫉妬してしまう自分に、さらに気分が沈む。
「藤川」
「っ!?」
いつの間にか、すぐそばに来ていた真山。
驚いて、一瞬息が止まる。
「……きて」
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