アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
探り合い
-
「…本当は寒くないのか?」
「ううん。寒いのは本当」
「……俺に触りたいってのは?」
「それも本当。でも、どっちかって言うと重要なのは後者のほう」
「…………」
呆れるやら恥ずかしいやらで、感情がぐちゃぐちゃになる。
何の罰ゲームだこれ。
どんな顔するのが正解なんだ。
「……理由がなきゃ触ってくれないんだ」
あぁ、もう確実に混乱してる。
なんでこんな恥ずかしいこと言ってんの俺。
頭おかしいのかな。
「……本当はずっと触ってたいけど、藤川は俺に触られるの嫌なんでしょ?」
真山も何を言ってんの。
ずっと触ってたいって何だよ。
お前がそんなことばっかり言うから、勘違いするだろ。
「…嫌なわけないじゃん」
いったん冷静になりたいけど、それすら叶わない。
言葉を選ぶ余裕なんてなくて、思ったことがそのまま、口をついて出る。
「…本当に?」
「うん」
「じゃあ暖めて?」
「…うん……」
いつの間にか、いつもの余裕を浮かべた、大人っぽい笑顔に戻ってる真山。
恥ずかしがる俺を見て、楽しそうに笑ってる。
ついさっきまで寂しそうな顔してたくせに。
でも、不安そうにしてる真山より、ちょっと意地悪でも笑ってる真山のほうが好きだ。
(…あったかい……)
真山に抱かれるまま、腕の中で大人しくする。
恥ずかしくてしにそうだけど、もうどうにでもなればいい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
81 / 247