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甘党な二人
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「食べようか」
「おー」
「チョコとフルーツのと、どっちがいい?」
「…んー……」
「…どうしたの?」
「どっちも好きだから迷う…」
チョコも好きだけどフルーツも食べたい。
どっちが紅茶に合うかな…いや、もうこの際どっちでも……
「…半分こしようか」
「え…いいの!?」
「いいよ」
くすくす笑いながら、ケーキを切り分けてくれる真山。
なんで笑われなきゃいけないんだ。
「…真山だって甘党のくせに」
「ん?」
「笑われる筋合いねぇし」
「あぁ、ごめん。藤川がケーキ好きなんて可愛いなぁと思って」
「うるせぇよ…」
「どうぞ」
「…………」
だめだ。
なんかもう、いろいろな意味で勝てない。
いつもからかわれるから、隙を見て仕返ししようとするんだけど…
「……ありがとう」
(結局、笑顔で言いくるめられて終わりなんだよな……)
綺麗に切り分けられたケーキを眺めながら、渋々お礼を言う。
どういたしまして、と言いながら、くすくす笑ってる真山。
腑に落ちない。
こんなだから、弟みたいって思われてるんだろう。
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