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お昼休み
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「やったーメシー!」
「オレ今日オムライスー」
「何それずるい。一口ちょうだい?」
「いいよー」
授業が終わった途端、俺の机の周りに集まってくる。
ガタガタとみんな座り始めるけど、俺は財布を持って立ち上がった。
「俺、コンビニ行ってくるわ。先に食ってて」
「えぇー」
「なんでそんな不服そうにされなきゃいけないの」
「だって、藤川がいなくなるってことはツッコミがいなくなるってことなんだぞ!?そんな無法地帯にしていいと思ってんのか!?」
「林がいるだろ。ていうか、そもそもお前らがボケなきゃいい話だ」
「…………」
「バカだな…口じゃ藤川には勝てないんだから、黙ってればいいのに。唐揚げ買ってきて、藤川」
「あ、俺ポテトほしい!」
「おー」
「藤川のおごりね」
「ふざけんな」
どうにか頼まれた分の金を徴収して、廊下に出る。
学校を出てからコンビニまで、歩いて2分。
生徒も先生もよく寄るから、あのコンビニは潰れたりしないんだろうなって思う。
(…あれ)
「真山?」
「あ、藤川」
階段を降りる途中で真山に会った。
昨日のことを思い出さないように、できるだけ普通に話しかける。
「どこ行くの?」
「コンビニ。真山は?」
「俺もコンビニ」
「マジで?珍しくね?」
「二人にお祝い買ってあげないとなって思って」
「あー、俺も。ていうか優しいな、真山」
「そんなことないよ」
くすくす笑ってる真山。
真山も、そういうのちゃんと考えてくれるんだな…。
「何がいいかわからないから、一緒に選んで?」
「あー…うん」
笑顔がいちいち可愛くて見とれるけど、悟られないように歩いた。
緊張する。
コンビニがすげー遠い気がする。
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