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意地悪な林くん
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「…にしても、藤川ほんと元気そうだな。心配して損した」
「え?」
なんだこれ、林が優しい…そんなに心配してくれたのか?
「ごめん、ありがとう…俺は大丈夫だから」
「ふーん。つまんないから、昨日撮った写真ネットにバラ撒こうかなぁ」
「はぁ…!?」
待って待って待って、写真ってなに?
ちょっと温かくなってた心が、急激に冷えてく。
「なに言ってんの、お前…そんなの聞いてな…」
「言ってないもん」
「……あっそ」
「どんな写真があるか聞きたい?」
「あ、聞きたい」
「聞きたいの?どうしようかなぁー」
「…………」
くそ。
とりあえず、さっき俺が言った感謝の言葉を返せよ。
「仕方ないなぁ…教えてやるよ。真山がお前の耳元で囁いてるやつ、ほっぺにちゅーしてるやつ、お前があーんされてるやつ、同じスプーンで真山が食べてるとこ、あと…」
「ああああもういいよ!もう黙っとけお前!」
昨日の記憶が鮮明に蘇ってきて、しにたくなる。
なんで朝からこんな思いしなきゃいけないんだ。
「…お前、昨日からすげー突っかかってくるけど、俺なんかしたっけ?」
「ううん。別に何も」
「…へぇー……」
もうだめだ、ブッ飛ばしたい。
腹パンの一発ぐらいなら許されるだろうか、と考えていると、後ろからのんきな声が聞こえてきた。
「あー!みんな何してんの?俺も混ぜろよー♡」
俺が振り返るより早く、ガバッと後ろから抱きつかれて、身動きが取れない。
そのまま両手で目隠しをされる。
「だーれだ♡」
「彼女か!」
ばっと無理やり手を離して振り向く。
やっぱり成宮か。
「ひどい!なんでカップルごっこノってくれないの…って藤川!?」
「はぁ…!?」
一人で何を言ってるんだ、こいつは…
ていうか、むしろ誰だと思ってたんだよ。
「…よかった、藤川……」
「え?ちょっ、成宮…!?」
今日も天然でボケる成宮。
いつも通り適当にツッコんでやろうと思ってた俺は、次の瞬間、目を疑った。
「な、なんで泣いてんだよ…!?」
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