アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
約束通り
-
「…だめ、真山…」
「本当に?」
「…う……」
ぺたぺたと触れられて、ヘンな気分になってくる。
そのまま脇腹を撫でて、ちゅっと唇を啄んで。
だめだってわかってるのに、気持ちよくて抵抗できなくなってしまう。
「…ねぇ、藤川」
「ん…なに…?」
「無理に雅と仲良くしようと思わなくていいんだよ?」
「え……?」
雅?
そっか、今こんなことになってるそもそもの原因は…俺が雅を許すどころか、ちょっと好意的な態度とっちゃったからだ。
やっぱり焼きもちやいてたのかな、と思うと心配になるけど、俺は無理に雅と仲良くしようと思ったわけじゃない。
「…俺、無理なんかしてないよ。本当にもう怒ってないし、嫌いになったわけでもないから…本当のこと言っただけだよ」
「…あいつと仲良くしたいっていうのが本心なの?」
「え?」
「あんなことされたのに、まだ懲りずに近付くつもり?」
「そ、そんなんじゃ…」
「また何かされたらどうするの。傷つくのは藤川なんだよ?」
「…そうかもしれないけど…」
雅は、ちゃんと潔く諦めてくれたし、もう手は出してこないと思うんだ。
だから、そんなに心配する必要ないよ、って言おうとしたけど、言えなかった。
俺を見下ろす真山の表情が辛そうで。
「…真山…?」
ぎゅっと、その手を握る。
温かくなってきた指先。
真山が、そっと握り返してくれる。
「…藤川のバカ」
そう言って、俺の腹の辺りに唇を寄せる真山。
そのまま、きつく吸われて、噛まれて、最後にべろっと舐められた。
「なっ…!?」
普段は滅多に触れられることのない場所。
くすぐったいような、ヘンな感じがして、ぞわぞわと鳥肌が立つ。
「…まっ…なに……?」
意味がわからない、と思ったけど、すぐに朝の真山のセリフを思い出した。
キッチンで首筋を噛まれたときのこと。
『…次は、ここに痕つけちゃうから』
(…くっそ……)
腹に赤い痕なんて、なんかリアルでエロいから、絶対つけさせないようにしようと思ってたのに。
顔が真っ赤になってるのが、自分でもわかる。
「言いたいことはたくさんあるけど…今日はこれで許してあげるよ」
「…なんだよ、それ…」
こいつ本当に変わってる、と思いながらも、許してくれるらしいのでちょっとほっとする。
少しは機嫌直してくれたかな。
もう一度、そっと手を握ってみたら、微笑んでちゃんと握り返してくれた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
181 / 247