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作戦失敗
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「はぁ…っ…」
やばい、熱い。
心臓がうるさい。
「…なんで息止めてるの」
「…うるさい……」
くすくす笑いながら、からかってくる真山。
酸欠で、ぼーっとして、ちゃんと頭が回らない。
「ふふ、ごめんね。苦しかった?」
悪びれる様子もなく言って、優しく頭を撫でられる。
当の真山は、照れてる様子もない。
「……ばか」
「なんでそんなこと言うの」
「お前が頭押さえたりするから、息できなかっただろ」
「ごめんって」
「…真山、全然照れてなかったじゃん」
「照れたよ」
「嘘だよ」
「嘘じゃないよ。もう一回する?」
「…………」
違う、こんなの俺の想像と違う。
元はと言えば、真山を照れさせるために、俺の方からキスするっていう作戦(?)だったのに。
どこでどう間違ったんだろう。
悔しいからもう一回してやろうか。
「…次は余計なことすんなよ」
「わかったよ」
念を押すと、くすくす笑いながら、両手の指を絡めてくる真山。
すげードキドキするけど、確かにこれなら、さっきみたいに離れられなくなることもない。
深呼吸してから、もう一度顔を近付ける。
「…ん……」
メガネを外した真山は、いつもと違って見えて、やっぱり緊張するけど、さっきよりもちゅーしやすい。
息を止めたまま、そっと唇を触れ合わせた。
(…すげーやわらかい……)
またぼーっとし始めた頭で、さっき真山はどうしてたっけ、と考える。
そうだ、顔の角度変えたりしてた。
真山が手を握ってくるのが、なんかすげーエロい。
(きもちいい、やばい…)
もうどうにでもなれ、と思いながら、角度を変えて、そっと唇を啄む。
それだけで、ちょっとくらくらするけど、これじゃさっきの真山と同じだ。
真山を照れさせるには、もっと何かしないと。
(…えっと…どうしよう……)
ぼんやりする頭で考える。
なんか、真山をびっくりさせられるような……
「っ…!?」
最後に、ちゅっと下唇を吸い上げてから、すぐに唇を離す。
真山が驚いたのがわかって、なんか優越感。
そっと目を開けて、至近距離で。
ふふん、と真山を見上げた。
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