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べろちゅー?
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「…んん……」
慌てて舌を引っ込めようとしたけど、その前に、真山の舌と触れ合ってしまって。
背中がぞくぞくして、体から力が抜ける。
(…やば…っ…)
俺、べろちゅー初めてなのに、と頭の隅で考える。
真山の舌は、柔らかくて温かくて…こんなに気持ちいいのか、と思ってしまうくらい。
勝手に涙が浮かんでくる。
「ふぁ…っ…」
そっと体を抱きしめられて、思わず小さな声を上げると、真山の唇が離れた。
胸と胸がぴったりくっついて、心臓が加速する。
「…ん…真山……」
ぼーっとする頭で、なんとか名前を呼ぶ。
見上げると、ぎゅっと俺を抱きしめて、あやすように背中を撫でてくれた。
体を預けて、呼吸を整える。
「…リンゴ味だったね」
耳元で、いたずらっぽく笑う声。
ぴくっと体が震えてしまう。
「っ…ばか……」
確かに、さっきのキスはリンゴ味だったけど…思い出しちゃうから言わないでほしい。
初めてのべろちゅー。
べろちゅー…?
(…べろちゅーって言うのかな…)
舌が触れ合ったのは、きっとほんのちょっとだった。
2秒とか3秒とか。
めっちゃ絡ませるとか、口元よだれまみれになるとか、そういうのを想像してたんだけど…
「…真山」
「ん?」
「あの、さっきのちゅー…手加減?とか、してくれた…?」
「…藤川が苦しそうだったから。ごめんね」
「ううん、ありがとう…」
申し訳ないと思いつつも、やっぱり真山って優しいな、とか考えて、ちょっときゅんとする。
意地悪なこともしてくるけど、こういうときはちゃんと俺のこと考えてくれてるんだって思うと嬉しくなる。
「ふふ、顔真っ赤」
「うるさい…」
「そんなに気持ちよかった?」
「なっ…!」
前言撤回。
やっぱ意地悪だ。
「……ばーか」
俺、さっきからこれしか言ってない。
国語一位のはずなのにおかしいな…。
「バカって言ったほうがバカなんだよ?」
「うっせ」
「あ、ひどい」
くすくす笑いながら、ぎゅっと抱きしめてくれる真山。
首筋に顔をうずめると、優しく頭を撫でられて、気持ちよくて目を閉じた。
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