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鈍感
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眠りかけている直輝を見つめてふと思う
「なあ、直輝は抱かれたことあんのか?」
「ぶはっ、俺が?俺が男に?あるわけないだろ」
「やっぱりか」
「……なにいきなりどうしたわけ」
「…七聖先生…痛かったよなって…それなのに俺歯止めも効かなかったし…」
「……なら俺が抱いてやろうか?」
「はぁ?!」
「聖夜なら顔も悪くないし俺抱けるけど」
「何言ってるんだよ気色悪い」
「そこまで言うなよ、聖夜だってつい最近その男を抱いたんだろ?」
「…………確かにな」
「まあ気が向いたら言えよ、優しくしてやる処女だからな」
ニヤニヤと笑い苺ミルクを飲む直輝を見つめてハッとした
コイツもしかして…………
「……直輝」
「んー?」
「お前もしかして……好きな人いんのか…?」
「聖夜さっきから暴走しすぎ」
「……もしかしてお前の好きな奴って」
「…………」
「俺か?!?!」
「……………………」
ボトッ
直輝は手に持つ苺ミルクを落としてパチクリと目を見開く
や!やっぱりか…俺なのか…だから鈍感って…だからさっき羨ましいって…
「直輝!すまねー…俺ずっと…」
「いやいや待てよ何で俺振られたことになってんの」
「だってそうだろ?俺は先生がずっと好きでお前は一番の友達だ」
「待て、とりあえず待て」
直輝の気持ちを知らずにこんな相談を聞かせて申し訳ないと罪悪感で胸が締め付けられている俺に直輝はため息をこぼした
「あのな俺は間違っても聖夜を好きなんてことはない」
「それは俺のために嘘ついてるのか?」
「聖夜まじでケツのアナに無理矢理ブチ込むよ?」
「あ、いや…お手柔らかに頼みたい…」
「あ〜もう本当流石もと馬鹿なだけあって思考回路ぶっ飛んでんね」
「元馬鹿ってなんだよ?!」
「……あのなぁ、聖夜の事は俺も友達としか見てないからやめろよ」
「じゃあお前…なんで泣きそうな顔してたんだよ」
「俺が?」
「おう」
直輝はまた驚いた顔をするとヘラッと偽物の笑顔を作る
「……そんなことないけどな」
「…………お前がそのヘラヘラした性格になる前から俺はお前と友達だったんだ嘘ついてるかくらいわかる」
「………あーあー犬って鼻がきくよな」
「犬?」
「そー聖夜のこと」
「はぁ?!ならお前はライオンだろうが!王様気取りで手のひらで玩具みてえに人の事弄ぶ」
「それ、しょーちゃんにも言われた」
「祥にも?」
「ああ」
祥も俺と中学生からの友達だ
昔は三人でよく遊んでいて、直輝とは違って祥の方が天使のようなやつだ
直輝と祥は幼なじみで俺がその二人に混ぜてもらったみたいな感じで最初はあんまり一緒に居ないようにしていた俺を気にして祥はいつも「聖夜も来るだろ?」なんて言っては優しくしてくれていた
誰にでも分け隔てなく優しくて気配りのできる祥だが直輝にはいつも辛辣だった
まあそれがある意味直輝だけ特別好いてる証みたいなもんで俺はそんな二人が好きだが
不良グループから抜けて毎回やっかみを受けていた俺をいつもフォローしてくれてましてや本当にちゃんと友達だと接してくれたのは祥が初めてだった
そんな祥の隣にはいつも直輝がいて、
時間もかからないで俺はいつの間にかその二人が好きになってそれは今も変わらずで
美容師専門高校に一人だけ違う学校に通う祥とも今でもよく遊んでいる
「しょーちゃんと同じこというなよな」
「昔から仲いい二人に言われるくらいぴったりだってことだろ?」
「……はぁ、兎に角ちがうよ俺が好きなのは聖夜じゃない」
「が、って事はやっぱり他に居るんだな」
「さあね〜どうだかな〜」
「居るんだな」
俺は肯定しない直輝を見て勘で何となくそう思った
「想像はご自由に」
「……直輝が好きな奴か〜見てみてえな…」
「………」
「あ」
「んー?」
「いや…今そこ七聖先生が通って目が合ったのに逸らされた」
「ふふっ先生も意識してんだろ」
「先生が?ねーよ、あの人はあくまでも教師って責任貫くタイプだ私情は持ち込まねーと思う」
「ふーん、まあ頑張れよむっつり君」
「…うっせーぞ」
直輝をどついてそろそろ昼休憩も終わるため屋上から出た
直輝とはクラスが違うため別れてお互いの教室に戻る
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