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瞬く間
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1階のロビーをこっそり抜けて一般棟の出口へ。渡り廊下の扉を開けようとすると
「…おっと」
「わっ…!」
まだ部活中の、たぶんサッカー部の連中がその道を横切るように走っていった
…と、同時に繋がれてた手も離れてしまう
見られて、はなかったと思う
「「……。」」
嵐が過ぎ去ったあとのように、2人に閑静が訪れる
「…あ、もうこわくないから…」
「…そ?なら──…」
よかった、その一言がつっかえて出てこない
緒方が、こわくなくなって嬉しいはずなのに
(…もうちょっと、繋いでたかったな)
その気持ちがじゃまして、微笑みかけることもできない
緒方のことを想いたい、なのにこんなに勝手な自分が出てきてしまう
「…あのね」
…何か言わないと、そう思ってたら緒方から先に口を開いた
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