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三十路と弟と
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懐かれている?というのだろうか
確かに訳ありではあるが嫌われてはいないはずだろう。
しかしこれを懐いていると呼ぶには少々無茶があった
なぜなら今日会ったばかりで、少しはなしただけで、半ば強引にこの家に来たのだから
ただの顔見知り程度の扱いになる
それを告げる前に弟君は口を開いた
「兄貴になんかしたら絶対ゆるさねぇから。」
弟君は鋭く俺を睨みつけ、寒凪君の後を追っていった
これが兄弟愛なのかなと1人納得していると、寒凪君がわざわざ戻ってきて案内してくれた
リビングにつくと広く俺の家と同じくらいの広さなのではないかと感じるくらいだ。
因みに俺の家は小さなマンションの五階である(笑)
ぽふんとソファに腰掛けると寒凪君も横に腰掛け、弟君も寒凪君の横に座った
まるで俺がお兄さんのような気分で少し心地よかった
のだがさっきから弟君の視線が刺さって落ち着かない
「あ、あの…何か話すことは…
「ない」
すかさず弟君が突っ込んできて泣きそうになったのは内緒だ。
寒凪君も痺れを切らしたのか部屋から弟君を引っ張り出していた
「あいつ誰にでもあんなんなんですよ、許してやってください。」
寒凪君は丁寧に弟君をカバーすると苦笑を見せた
ここで俺は悟ったのだ、弟君はきっと寒凪君の事が大好きなんだろうな、と
こんなに優しい兄になら誰だってそうだろう
なんて考えながら寒凪君の話を聞いた
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