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拾ったもの2(晴也)
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「ふぁぁああ…。ふぇ?ここ…どこ?」
俺の膝の上で寝ていた少女は俺が家に帰ってから30分後ほどで目が覚めた。
「ここは俺の家だよ。狭いけど我慢してくれ…。」
「うわぁぁ!人間だ!!…そうだ、人間さん、僕に血を分けてくれないかな…。死にそうなんだ。最近、何にも食べてないし、飲んでもないんだ。」
少女はそう言った。少女でも『僕』って言うんだな。こんな可愛い少女を放ってはおけない。俺も男だからな。
「ああ、いいよ。こんな俺の血でよければ飲んでくれ。」
「ありがとう、人間さん。じゃあ、静かにしててね。」
少女のはぁはぁという吐息が聞こえる。それほど辛いのだろう。そんな事を思っていたら
チュッ
少女は俺にキスをした。キスされた俺は目がトロンとしてしまった。それを確認したように少女は俺に『カプッ』っとかぶりついた。
チューチューチュー
どれほど俺は血を飲まれただろう。少女は俺の血を1分ほど吸っていた。それほど喉が渇いていたんだろうと思うが流石に貧血になりそうだ。
「ぷはぁぁぁ…。はっ!ごめんなさい!少し飲みすぎちゃいました、でも、本当に死ぬところだったんです。助けてくれてありがとうございます!」
そこには、さっきの死にかけていた少女ではなく、元気いっぱいの少女がいた。
もう、耳と羽、尻尾はなくなっている。
「僕の名前はアキ。マシュル・ロイド・アキだよ。こう見えても15歳の男の吸血鬼(ヴァンパイア)だからね?」
「えっ…。男なの…?」
俺はてっきり女だと思っていたのだが、この子は少女ではなく、少年だったようだ。
それにしても、到底男には見えない。街で見かけたら俺でもナンパしてしまいそうだ。
それぐらいアキは可愛い少年だった。
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