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きゅうじゅうよん。
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「泣いていい」と言うと、堰が切れたように声を上げて泣きだした。
ミカの泣き方は豪快というか、男らしいというか。
はっきり言って汚い。
目からはぼたぼた涙を零し、鼻水が出て大きく開いた口の中へ流れて行く。口からは涎が滴っているのに拭うそぶりもないのだ。
「あ゛あ゛あ゛ーーーゲン兄ぃぃぃ!!」
「……なんだよ。」
バスタオルで乱暴に顔を拭ってやる。
「ずぎぃ~~ゲン兄のことがずぎなの゛ぉーーー!!」
「それはさっき聞いたって。」
俺にしがみつこうとしてきて大人しく拭かせてくれない。
「ゲン兄ぢっどもわがってないぃぃぃーーーー!!」
ぎゅっとしがみつかれた。はい、もうお手上げ。
チビだしやせ細っている割には力は強いんだよな。
俺が、そう言う風に鍛えさせたせいなんだけど。
「ちょっと落ち着いたら話しような。」
仕方なく片手で抱きしめポンポン頭を叩いてやる。
「やだぁぁぁぁぁぁぁ!!返事聞くのごわいぃぃぃぃぃ!!!」
俺の身体に涙やら鼻水やら涎やらでぐちゃぐちゃになった顔をぐりぐり押し付けてくる。
酷い興奮状態で何を言っても聞いてくれそうにない。
参った。どうすりゃいいのかな…。
「ミカ、頼むから声抑えて…。」
とりあえず、うるさい。
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