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【後日談】一夜の夢、一生の誓い …29
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雅治さんが、身体を起こしてそこに目を向ける。
そして、なぞるようにプラグに指を這わせた。
「これ……なに?」
「〜っ、あ…、あの…っ」
今更だけど、バクバクと心臓が跳ねる。
雅治さんのこの反応がどういうものか…怖かった。
いまだ余韻に震える身体に言うことを聞かせて、今さらだけど両手でそこを覆うように隠す。
だけど、雅治さんにはそれが何か分かったみたい。
「それ、…アレ、だよな?」
……。
「アナルに、入れるやつ…」
「ぅ…」
とうとう、雅治さんに見られてしまった!
ドキドキし過ぎて…どうしよう!!
「それ、自分で?挿れたの?」
「…う、うん」
「ホントに?」
「え?…うん」
雅治さんが、微妙な顔をして見せた。
ちゃんと説明しないと、と思うけど、恥ずかしくて何て言っていいのか分からなかった。
「誰かの…影響?ってゆーか、何で?どうしたの?」
「えっ?」
誰かの影響?
なんでそんなこと聞くんだろう…
ハッ!!
もしかして、浮気したとか思われてる⁈
今までやったこと無いプレイだし、誰かに影響されたと思われても仕方ない状況だったり⁈
「いや、違うよ!…自分で!っ、その…」
「…自分で?」
「う…ん」
雅治さんは大きくため息を吐いて、こう言った。
「何で?………俺がいるのに?」
「えっ?」
おれがいるのに?
つまり、えーと?
『何で、俺がいるのに別のを挿れてるのか』って事?
うわわん!
そんな恥ずかしいこと、真顔で言わないで!
それとも、雅治さんので満足してないとか思われてる?
いや…もしかしてだけど…雅治さんのを拒むためのプラグって思われてる可能性もあるよね?
あわわ…
「何で?」
雅治さんが、しつこく俺に確認してきた。
何にせよ、誤解させないようにするには、正直に話すしか選択肢はない。
ん!
「あのねっ!」
「ん」
雅治さんが静かに頷いた。
「結論から言うと……女に、なりたかった、から、です」
「………え?女?」
たっぷり間を置いた後、雅治さんは意味が分からないという風に少し首を傾げた。
うう…
この説明、超恥ずかしいんですけど!
でも、ここでちゃんと説明しないと、この後のイルミネーションデートがっ。
いや、それ以前の問題?
とにかく、必至で言葉を繰り出す。
「女装を手伝ってくれた人から…コレ最初から入れてたら、慣らさずに、その…挿れられるからって教えられて…。なんてゆーか、それだと、女みたいに、イキナリ挿れてもらう事も可能なワケで…。つまり、見た目だけじゃなくて、そーゆー、エッチも…そのー…女みたいってゆーか、なんてゆーか……」
雅治さんの眉間に、シワが増えた気がした。
あう。
「…あ!もちろん、やると決めたのは俺だし、その美容師さんはコレをくれただけで、決して変な関係じゃないから!その、その人も、彼氏がいて、女役って言うか…その…それで俺にアドバイスをくれて…えーと、今日のためにプレゼントしてくれて…」
あぁ!
自分で何言ってるか分からなくなってきた!
それに、股間もスースーして、何だか落ち着かない。
雅治さんは何か考える素振りをした後、大きなため息を吐いた。
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