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サプライズ …1
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現地作業の最終日。
イブが終わって、何だか皆がフワフワした雰囲気の朝。
俺は、鈍い腰の痛みと共に出社した。
腰の違和感を感じると、昨日の雅治さんを思い出して、また腰がキュンとする。
あーダメダメ!
仕事モードにならないと!!
作業ルームに向かう途中で雅治さんから電話があって、今日の午前中の作業指示と、朝は会議があるから行けない、という連絡をもらった。
昼休みの少し前、トイレに行った時…
「おー!佐藤くん!お疲れ〜」
加藤さんと会った。
「あ、お疲れ様です!昨日はありがとうございました」
「いえいえ。すぐに帰っちゃって悪かったね。
…ところで…小栗、昨日あれから何があったか知ってる?」
「えっ?…いえ…」
松井さんのこと⁈
それとも…俺のこと?
ドキドキしながら次の言葉を待つ。
「何かさー。小栗が今朝、新しいマフラーして来たみたいなんだけど。どうしたのか聞いても教えてくれねーし。ヤケに機嫌が良いし…」
マフラー!
その言葉にドキリとした。
さっそく、使ってくれたんだ!
ニヤけそうになるのを必死で我慢した。
「あ…えっと…そう言えば、彼女がこちらに来てるとか…おっしゃってましたよ?」
我ながら、自分でこんなことを言うのは、バカだなと思いつつ。
でも、雅治さんの"彼女"の存在を伝えたかったし…
それが俺だっていう変な優越感というか…
いや。アレだ、俺、色ボケだ。
「えっ⁈マジで?そーか、ありゃ彼女からのプレゼントか。あいつマジでリア充なのかぁ。そーかー…」
加藤さんは嬉しそうに笑いながらそう言った。
加藤さんって雅治さんを変人みたいに表現するけど、なんだかんだと雅治さんの事を好きなんだろうなって感じがして微笑ましかった。
だって、雅治さんって、会社じゃ完全にハリウッドオーラ出してるし、仲良い人がいないんじゃないかって心配になるもん。
「松井ちゃんも、彼女来てること知ってんだな?
…そっかー。松井ちゃんがマフラー見て寂しそうにする訳だなー」
「え?」
松井さんが寂しそうに?
「ま、俺にゃよく分かんないけどな。はは」
そっか…
そうだよね。
昨日の今日で、新しいマフラーとかして来たら…ショック、だよね?
まあ…俺が気にしたところで…どうにも出来ないけど…
「まー、なるほど。小栗が昨日の昼、俺の車借りたのはそーゆー事か…。ふーーん。…うん。よし」
加藤さんが、独り言のようにそう呟いた。
車?
「じゃ、俺行くわ。佐藤くんまたねー」
「あ、はい、また!失礼します」
雅治さんが昨日車を借りた、って言うのが気になったけど…
ま、後で雅治さんに聞いてみよう、と仕事に戻った。
昼休みになって、松井さんが「お昼休憩に行きませんか〜?」と誘いに来た。
え?二人でお昼?
と不安になったけど…
「小栗さんもすぐに来るそうです」
と言葉が続いたのでホッとして、松井さんの後に続いた。
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