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いじめは嫌いです・two
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体育館倉庫に着くとやはり中からは清水と清水のとりまきの声。そして、
「うっぐぅ………。」
1番大きく聞こえるのははるの声だった。
はるは僕のこの学校へ来てからのはじめての友達なのだ。
僕が来る前から清水からいじめを受けていたらしい。僕は見ていられなくてそれを助けた。そしたら、今度は見ない場所でいじめをするようになったんだ。
助けるのはいつも遅くなってしまう。でも、はるは僕に決まってこう言うんだ。
『零が来てくれただけで本当に嬉しい。ありがとう。』
いつもそう。
でも、助けたい。いじめが何よりも、誰よりも嫌いだら。
体育館倉庫のドアを思いっきり開ける。
バンッと言う鈍い音がした。
「なんだてめぇっ!」
「ぅ…ぅぁ……。」
目つきの悪い数人が僕の方を見る。
こもったような声が聞こえる。
》はる!
はるはビニール袋をかぶせられていた。
「お前らっ!!」
「またお前か!じゃまするな。」
僕は怖かったけど、近くにあった棒を手に取ると数人の不良の中へ突進して行く。
「とめろー!!」
そんな不良たちの声が聞こえる。僕はお構いなしに全力疾走した。
「はるっ!」
「ぅ………。」
小さな声が聞こえた。言葉にはなってない。
》早くしないとはるが死んじゃう!
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