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ごめん
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「…っ……はぁ、はぁ。」
「落ち着いたか?」
「…う、ん。」
「よかった。」
僕は結局黒咲さんに抱きしめられて30分程泣いていた。
》なんだか黒咲さんといると…泣き虫になるなぁ…。
黒咲さんは僕の頭をいつものように優しく撫でてくれる。
「…もう、大丈夫。」
「そか。よかった。」
あれからなんだか会話がぎこちない。
短い返答を繰り返すばかり。
》……僕のこと嫌いになっちゃったのかな…。そしたらやだな。
僕は黒咲さんのワイシャツをぎゅっと握った。
「どした?」
「……黒咲さん、僕のこと……。」
「?」
》言えない……。言いたい……。
黒咲さんは静かに僕を見つめている。僕は複雑な心境に落ちていた。
黒咲さんにあんな顔させるなら言わない方がいいのかもしれない。
でも、僕自身黒咲さんと繋がってしまった以上今までのように感情を抑えきれる自信がない。
悶々とする感情。
どれが正しくて、どれが正しくなくて。
1番の正解がどれなのか検討もつかなくて。
僕の口から出た言葉は、
「ごめん。」
この一言だけだった。
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