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風邪・3 黒咲叶翔side
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零と2人で家を出て、学校を目指す。
道中何度か零に
「大丈夫ですか?」
と聞かれ内心ドキドキしていた。
いろんな意味で。
「そう言えば黒咲さん。今日は体育がありましたよね?」
「え?」
》体育?まじかよ…。
「どうかしましたか?」
「…ん?あ、いや、別に。」
今日は風邪がバレないようにするだけで神経をすり減らしそうだ。
心配かけたくないからという俺の意地が零を余計に心配させてたなんて知らなかった。
学校へついてSHが終わると零が俺のクラスに来た。その時俺のふらふらはピークだった。なんとか立てるが歩くのはかなりきつい。
「…黒咲さん?体育……大丈夫ですか?顔が赤いような…。」
「!?…だ、大丈夫大丈夫。ちょっと暑いだけ。」
「そうですか?」
「ほら。行こう。」
体育や2クラス合同の授業などは零と一緒に移動している。
いじめもなくなり大丈夫だとは思うが念のためだ。
1番の理由は零と一緒にいたいからなのだが。
気づかれないようにと俺は零の隣をしっかり歩く。廊下を歩くと他の生徒のヒソヒソと話す声が耳に入る。
多方俺の事だ。証拠のない噂だけが広まってしまう。今回は俺が喧嘩して今度は零まで脅していると言う噂。
証拠なんてどこにもないのに、みんな敵を作りたがる。敵がいればそいつがみんなの共通の話題となるからだ。
》もうなれている。
零は俺を見つめていた。
「ん?どうした?」
「…いえ。なんでもないです。」
零は静かに言う。
》なんだ?気づいたのか?
俺は気づかれないようさらに笑顔で振舞った。
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