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暖かい 黒咲叶翔side
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咳き込みすぎて気持ち悪くなってしまった俺に零は何度も立てる?と聞いてきた。が、立てるわけもなくて。
》ほんとは…立って、零に迷惑かけないようにしたいけど…。
「ゲホッゲホッ、ゲホッゲホッゲホッ…ゲホッ……ぁ…ぅぐっ…。」
》無理だ…。
その時、保健室のドアがあいた。
「失礼します。先生、絆創膏を………ってあれ?零と叶翔くん?」
保健室に入ってきたのは、はるだった。
「はるっ!!」
零とはるは何かを話している。
けど、俺はそれどころじゃなくて。
「ゲホッ…ゲホッゲホッ……ぁ、れ…い……気持ち…わ、るい………。」
そう言うと零は。
「黒咲さん、もう少しだけ我慢できますか?」
と言うので、頷く。
》我慢…我慢…。
「はる!そっち持って。トイレに連れてく。」
「え?あ!わかった。」
はると零が2人で俺を支えてくれた。
「う!?」
》やばいっ!
「黒咲さんっ…もう、少し我慢です!」
「叶翔くん!もう少しだから!」
「ぁ……ゲホッゲホッ。」
そんな事を言われながらなんとか保健室に設置されているトイレについた。
零とはるは何かを話して、はるが慌しく保健室を出て行った。
》零…もう我慢できない。
「…ぁ…れ、い……開けて……ふ、た。」
「あ!ごめんなさいっ!」
零が蓋を開けてから俺はすぐにトイレに倒れ込んだ。
「ぅ…え……うぇ…ぁ……うぐっ…うぇっ……うっ…あ、くっ。」
零が背中を何度もさすってくれる。
零に見られていると思うと自然と吐くのをやめてしまう自分がいた。
》見られたくない…。
「ぅ、あ……。」
「黒咲さん。全部出した方がいいですって。それ残ってると気持ち悪いままですよ?」
見られたくないと思うのに零にそう言われると言う事を聞かないわけにも行かず。
「う、ぁ…うぇぇ………ぅあ…うぇ……。」
「大丈夫。大丈夫ですよ?大丈夫です。」
何度も何度も零は声をかけてくれた。
それがとても嬉しかった。
》人ってこんなに暖かいんだな……。
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