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急な転校生2 黒咲叶翔side
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「はぁはぁ……うっ…ぐっ…ヒューカハッ……ぁ…ゲホッ…ぁ…ぅ………。」
》まただ。
最近、零と話せない。
話すどころか過呼吸になってしまいとても零の前に出られない。
「カハッ……ぁぅ…ヒュー…ゲホッゲホッっハッヒュー…ヒュー…。」
》助けて誰か…。
いつもその場でそのまま気を失ってしまう。
助けてくれる人などいない。
俺の日頃の行いが悪かったから。
不良。
それは人の心に頭に深くインプットされている。
手を差し伸べてくれる人なんて誰もいない。
「あの…大丈夫……ですか?」
急に聞こえた声に体がビクッと反応する。
心臓がバクバクして息ができなくて涙がでそうになる。
「過呼吸!?」
「…カハッ……ヒュー…カハッ……ぁ…。」
声をかけてきた彼は俺の肩をしっかり支えてくれる。
「話さなくても大丈夫だよ。ゆっくりゆっくり。吸って〜はいて〜吸って〜はいて〜。」
言われたとおりに息をしようとするが、うまく酸素がはいってこない。
「ヒューっカハッ!!……ゲホッゲホゲホッ……んぁ……っ…。」
「苦しいね。大丈夫、すぐ戻るよ。」
優しい声が耳元をかする。
ぼやけた視界で彼の顔をみる。
》……こういうやつをイケメンって言うんだろうな…。
俺は意識の遠のく中、彼の声を聞いていた。
俺の大好きなあいつに似た、優しくて明るいこの声を。
「…っカハッ…ぁ……ケホッ………れ、ぃ……。」
》戻りたい。話したい。
》零…。
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