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零!!! 黒咲叶翔side
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そこで俺がみたのは、
真っ赤に染まった台所。
引き裂かれた太股に真っ赤なナイフ。
赤黒く染まった台所の上にうずくまっている零の太股からは真紅な鮮血が流れている。
血がまだ固まっていないところから今まさにナイフを抜いたのだとわかる。
「……!?うっ……。」
どうやら暁は血が苦手ならしくその場に膝を折る。青白い顔をして口元を手で抑えている。
「暁?大丈夫?」
「ぁ、あぁ…それより零くんが…。」
「陽翔に連絡して暁!」
俺は焦った。
紅い
紅い
真っ赤だ
俺の頭をよぎったのは『死』の一文字。
俺は震える足をなんとか前に出し、血まみれの零の元へ歩く。
「…れ…い?」
血の匂いがする。
鉄の匂い。
足が震える。
声がうまくでない。
体中が震える。
心臓の鼓動が早い。
俺は零の近くに座り込む。
スボンがすぐに紅い血で染まる。
ドクンッ
大量に出血している証拠だ。
『死』
俺は零の横髪を少しあげる。
零の可愛い顔が見える。
それと同時に頭では理解しきれていないのに勝手に涙が流れた。
零の可愛い顔を俺の涙が濡らしていく。
俺は零の心臓に手を当てる。
「…ぃ?………れ、ぃ?……ねぇ………れ………ぃ?」
心音が手に伝わってこない。
「ぁ……零!!!!」
やっとでた大きな声。事態を頭が把握できた頃だった。
》心臓が……止まってる?
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