アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
◆今日の最下位は牡牛座です。4
-
気分が悪い。
洸が目を覚ますと、そこは知らない部屋だった。
確か、俺は…
痛む頭を押さえようと右手を持ち上げかけて、違和感に気付く。
体が思うように動かない。
鉛のように重く、体を起こそうにも、そんな力すら腕に入らない。
洸が目を覚ましたことに気付いた男が、水の入ったコップを持ってやってきた。
「…急に倒れたから驚いたよ。慌てて僕の部屋に運んだんだけど…気分はどうだい?」
人の良さそうな笑みを浮かべる男の目尻の皺が深くなる。
洸は、ベッドに俯せになった状態からチラリと視線だけをその男へと向けた。
男の後ろにあるテーブルに、見覚えのある黒い長財布が置かれていて、運転免許証と名刺が並べられているのが視界に入る。
洸の視線の位置に気付いたであろう男は、笑みを深くした。
今の洸にとって、それはひどく残酷な笑みに思えた。
「スズムラ コウくん、気分はどうだい?」
「……最悪だよ、オッサン」
洸は、ひく、と頰を震わせた。
コップをベッドサイドのテーブルへと置くと、男は、体に力の入らない洸のスーツを皺にならぬよう綺麗に脱がせていく。
自分は高級スーツを既に脱いでいて、シャツとトランクスだけという姿のまま手際よくベッドに転がる洸を脱がせ終えると、露わになった汗ばんだ背中をそっと指先で撫でた。
洸がトイレに立った後、新たに頼んだ酒に混ぜておいた薬はよく効いているようだった。
弛緩剤と催淫剤が混ざったような薬のおかげで、洸はろくに動けないでいる。
「優しくしてあげるからね」
男は自分の人差し指を唾液で濡らすと、洸の固く閉ざされた秘所に、指を捩込む。
うう、と洸が呻く。
すぐに男の動きが止まった。
「…君、男と寝るの初めてじゃないね?」
洸は答えない。
男は、乱暴に洸の中へと指を突き立てた。
激痛に喘ぐ洸を見下ろしながら、男は言った。
「初めてだったら優しくしてあげようと思ったけど、気が変わったよ」
洸は、背筋に嫌な汗が流れるのを、はっきりと感じていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
26 / 56