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クロと俺
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チリン…チリン…。
耳元でなる静かで優しい鈴の音。
ふとまぶたを開くとそこには薄く透き通った水色の髪があった。
顔に少しかかっているのもあり、
くすぐったいが、いつも通りのサラサラの髪。
また、目覚まし時計が鳴る前に起きた俺は、いつものように目覚まし時計を鳴る前に切る。
こうしないと目の前のコイツが、やれ「うるさい」だ「向き合えねー」だという。でも、そういう文句を言う割に俺のベッドで寝ているが…。
"クロ"は吸血鬼だから日光の前に出たがらない。 なぜなら、猫に戻ってしまうからだ。
そんなクロのために俺は自分の部屋のカーテンはクロが起きてから開けるのが日課になっていた。
(そろそろ朝ご飯の準備しないと…顔…洗ってこよ。)
少し眠いが、自分が朝ご飯を作らない限り朝ご飯は食べられないので、重い腰を上げ、洗面台に向かおうとする。
「ッ‼︎……」
立とうとした瞬間、後ろに引っ張られ体勢を崩し、またベッドに腰を下ろしてしまった。
理由は簡単。
クロが俺のシャツの裾を引っ張っていたからだ。
「ったく。」
またか、とシャツの裾を引く手を離させると、手は力なくパタッとそのままベッドに落ちていく。
当の本人は寝たままなのだ。
(無意識に掴んで来るって…、どんだけ…)
少し動揺するも、こんなことも少なくないので、気にせず俺は洗面台に足を運んだ。
バシャッパシャ…
朝の眠気も顔を洗うと意外に吹っ飛ぶものである。
「よし!」
スッキリしたところで朝ご飯作るか!
とエプロンをつけキッチンに立った。
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