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満喫中
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真昼は耳弱いんだよなぁ…。
あー、楽しい。
夏は暑いし…クーラーはピークの時間以外付けてくんねーけど…、真昼とこーゆーちょっとした時間が楽しいから、意外と夏休みとやらを満喫してんのか?俺。
まあ、ニート吸血鬼の俺には夏休みとかは関係ねーんだけど。
あ、真昼まだ顔赤いな…。
こっち来た時の顔が楽しみだ。
そういえば、明日から貴様ちゃんの別荘に行くんだっけ?
リリィは俺達の関係しってるみたいだけど、貴様ちゃんは鈍感そうだから、あんまり真昼にちょっかい出せなくなるな…。貴様ちゃん、頭固そうだからなぁ…。
真昼が楽しいのは、俺も嬉しいけどなー…。
「クロ?どうかしたか?」
目の前で真昼が、ヒラヒラと手を振っているのに気づき、ようやく意識が返ってきた。
机には、湯気を放つミートソーススパゲティの皿が二つ置かれていた。
あー、いー匂い。うまそー。
真昼の作る料理は、全部いー匂いがする。
「ホラ、クロ。」
「つめてー…。」
「だろっ!」
コップに入った氷とコーラを、頬に当てられ、条件反射で言葉が漏れる。
その反応に嬉しそうに、いつもの太陽のような笑顔で笑う真昼が愛しい。
「せっかくコーラも入れてやったんだから、冷めないうちに食べるぞ?」
隣に座っていた真昼は、床に座り直して、スパゲティを食べ始めた。
「いただき…ます。」
「召し上がれ!」
そういえば、ノラ猫の時は、一緒に飯食う相手もいなかったから、こういう挨拶は真昼と飯を食うようになってからで、これも俺の中の新しい常識だ。
パクッ。チュルチュル…、モグモグ。
出来たては特別美味い…なんて考えながら、スパゲティとコーラを交互に口に含む。
あー…おれ真昼なしじゃ生きてけないなー……ってなに考えてんだ、らしくねー。
「クロ!美味いか?」
「おー…」
「そっか!」
ニコニコと笑う真昼。
らしくねーのも、しょーがねーか…。
明日からの泊まりは、どんな夏休みになるんだろうなぁー…。
まだ始まらない明日を想像するが、口の中の甘いミートソースの味が、俺の思考を止めた…。
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