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夏の妖怪大運動会 2
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放課後、暴れる呼詠を連れて会議室へ向かう。
「もう〜いきたくないよ〜若葉ちんの鬼!」
「はあ...誰のために来てると思ってんだよ。しかもそれ悪口になってないからな」
文句をいう呼詠を先頭に立たせ、会議室の中に入る。まだチラホラと人が集まっている程度で、安心した。
二年壱組と書かれた札の置いてある場所へ座ると、コソコソと話し声が聞こえてきた。
( あいつ、十朱若葉か..?)
( ああ...鬼の生き残りねえ )
( 会長様とキスしたらしいよ )
( しかも同室があの不知火銀司だぜ )
( なんだ、ただのビッチか? )
( 頼んだらヤらせてくれねえかな? )
( うお〜気持ち良さそ 興奮してきた )
...なに、俺ってそういう風に思われてんの?
厭らしい視線が、身体を這う。
睨みつけようとした瞬間だった。
「ん...おめえら、静かにしないと喰っちまうど」
聞き覚えのある声に、ハッと顔を向ける。
「う、右京さん...」
「そんな下品な会話しかできないだで、お前らは弐組止まりの男なんじゃの」
右京さんの言葉に、男たちは苦虫を噛み潰したような顔で黙り込む
「ん...久しぶりだでな、若葉。」
「ほろろ〜?若葉ちん、寮長さんと仲いいの〜?」
「初日に道に迷ってたところを助けて貰ったんだ。それより右京さん、...ありがとうございました」
「いんだで、気にすんでね」
そう言って右京さんは、フラ〜っと自分の席まで戻って行った。
「わあ...若葉ちん、凄い人を味方につけたね」
「うん...右京さんの喰っちまうどは俺でもチビる」
そうこう話してるうちに全員揃ったらしく、挨拶が始まる。
「えー、今回運動会の実行委員を任された、第5学年壱組の水瀬創雲だ。よろしく頼む。話は聞いてるだろうが、今日はチーム分けのくじ引きのために集まって貰った。言わずもがな、不正は厳禁。見つけ次第処罰する。では第1学年の壱組から順に、前へ出てくじを引いてくれ」
「...なんかあの人こわくね?」
「あ〜、あの人は現風紀委員長なの〜。だからこわくて当然。でもテキパキしてるし仕事も早いしさ〜、変な偏見もないから、俺は生徒会より風紀委員の方が断然すき〜。」
「そ、そうなんだ...」
風紀委員長兼学級委員って...
...大変そう
「去年まではね〜、生徒会が運動会を仕切ってたんだけど、今年から風紀委員が仕切ることになったらしいよ〜」
まあ、あんな会長が仕切るよりは100倍マシだろうな。
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