アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
夏の妖怪大運動会 14
-
「じゃあな。また放課後」
「あ、はい...」
そう言って立ち去る銀司さんの姿を、クラスメートが目を見開いて凝視している。
「わ、わ、わ、わか、」
その代表者のオカンこと天使( 稜 )が、カタカタと震えている。
「お、落ち着け」
「わ、あ、あ、わかば!?」
「いや、だから落ち着け」
「ど、どうして不知火さんがこの教室に..」
ざわざわと共通の話題で盛り上がるクラスの中に、銀司さんに想いを寄せる者の声も聞こえてくる。
本当に人気なんだなあ、なんて考えながら、稜に静かに耳打ちをする。
「俺、銀司さんと付き合うことになった」
「ひっ」
そう短く声をあげ、稜はしばらく動かなくなった。
「稜、俺別に嫌な事されてないよ。無理やり付き合うわけじゃないし、ちゃんと銀司さんのこと好きだからさ」
「そ、そっか...そうだよね。若葉が決めたことなら、僕も応援するよ。ただ、その...なんかあったら絶対に言ってね?」
「わかったよ、約束する。」
そう言うと稜は、安心したような顔で微笑む。
「ところで、こう言う場合、どっちが彼女側になるの?」
「えっ」
「えっ?」
「聞くまでもなく若葉でしょ...」
「えっ!?」
「なに驚いてるの...」
いや、何と無くはわかってたけど
そんな哀れんだ目で見ないでくれ...
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
52 / 117