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妖怪化学 5
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「はぁい。皆さぁん、お静かにぃ」
楠先生の声が聞こえ、前を向く。
「きちんと変化は解けたようねぇ。でもぉ、此処からが本題よぉ。今日の授業はぁ、妖術の基礎よぉ。大きな術を使う為のぉ、大切な土台になる知識だからぁ、しっかりと聞いていてねぇ」
や、やっと鬼になったと思ったら、次は妖術かよ...
「俺、絶対無理な気がする」
「そんなことないよ。コツを掴めば簡単だよ。」
「それではぁ、まずは、五行思想の説明をしましょうねぇ。五行思想とはぁ、万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという、古くして中国から持ち込まれた思想よぉ。この地球上の者は全てぇ、この五行から成り立っているわぁ。」
五行思想...なんか聞いたことある気がするけど、全然頭付いていかないんだけど..
「それで今日はぁ、皆さんの持つ五行を調べたいと思いますぅ。ではまずぅ、人差し指をだしてねぇ。そして指先に神経を集中させてぇ。段々とぉ、熱くなって来るのがわかるでしょう?」
先生の言った通りにやってみるが、何も変化しない。
どうやるんだ、これ?
「う、わっ!」
パッと稜の方を向くと、稜の人差し指から、大きな赤い炎が溢れ出ていた。
「す、すげえ!!!」
辺りを見渡すと、皆それぞれ、青い炎や緑の炎を出しているが、大きさは変わらずとも、何故だか稜の炎が目立って綺麗に見えた。
「秋月ちゃんはぁ、元素の質がとてもいいみたいねぇ」
「元素の質...?」
「ええ、そうよぉ。妖怪の強さは、妖力だけで決まる訳じゃないわぁ。元素の質が良ければ良いほど、威力の強い妖術が出せるのよぉ。」
「僕は、赤い炎が出たから火の元素を持っているんだ。例えばの話だけど、元素の質が悪いと、大きな炎で攻撃しないと、威力はあまり出ない。でも元素の質が良いと、小さな炎でも、大きな炎の何倍もの威力を出すことが出来るんだ。極端な話ではあるんだけど」
「その通りよぉ。阿久津ちゃんの場合はぁ、青い炎と白い炎が出ているでしょう?この場合、阿久津ちゃんは二つの元素を身体に持っているってことなのよぉ。でもぉ、青の方が少しだけ小さいのがわかるかしらぁ?この場合はぁ、白い炎。即ち、金の元素の方が多いからぁ、金の元素を使う妖術が得意なのよぉ」
「ううぅ...なんとなくだけど、わかりました」
いきなり元素だとか五行だとか、難しすぎるから...
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